「17回目」
「17回目」

「ですか・・・」
「ですよぉ。」

今更だけど、本当に誰か仕組んでるんじゃないかい???

 

 

 

「今更ですけど・・・。」
「うん?」
「偶然なんて、馬鹿らしい再会じゃないですよね?」
「・・・偶然が17回も?既に奇跡の域を超えてるさ。」

本日17回目の再開は、いつもと変わらず、

 

 

 

 

殺人現場だ。

 

 

 

 

 

 

「17戦中、9勝8敗。またまた俺が一歩リードさ。」
「・・・・・・なんかムカつく。」
「惚れんなよ?」
「どこをどうしたら、貴方に惚れたという会話が出てきたのか不思議です。」

俺の後ろに出来た血の池、もとい殺人現場。
周りは何時もと同じ煉瓦作りの家々が立ち並ぶ路地。
「絶対追いついてやる」



いつからだろう。どちらが先に殺ったか殺らないかで争うようになったのは。
いつもそうだった。俺が先に1勝すれば、相手が必ず追いついてくる。
勿論その逆も然り。




初めのうちは、お互いがお互い、殺そうとしていた。まぁ、殺し屋のルールみたいなもんだ。
目撃されたら目撃者は殺す。証拠を残さずクールにスマートに。
その信条は俺の中にもきっちりと埋め込まれ、それは相手も同じこと。けれど、殺せなかった。

あいつは俺を、俺はあいつを殺そうと試みても、どうしたって、殺すことなんて出来なかった。

 

 

 

 

 

「なぁぁ、『ALLEN』」
「なんです?」

お互いに腕が悪いわけじゃない。寧ろ良いほうだと自負しているが、それは向こうもやはり同じ。
ついには、殺すことさえ諦めた。そして何時の間にやら争い毎に発展してる。
今ではその原因がなんだったか思い出せずにいる(この俺が!!!)

 

 

 

「『LAVI』?」
「・・・前、言ったこと、覚えてるさ?」
「・・・ああ、企んでる人のことですか?」
「そう。思い当たる奴、出てきた?」
「・・・そっちは?」
「・・・・・・」
「・・・出てないんでしょ。」
「大当たり」
「こっちもですよ。」


別に同業者なのだからこうしてターゲットが被ることなんてあるだろう。
数回なんて、そりゃあ同じ街で仕事してれば、偶然くらいにでる。けど、だけどだ。
連続して逢うだなんて、そんなこと、偶然や奇跡で片付けて良いものなのか?
今までの仕事18回。その間にこいつと対峙しなかったことなんて無かった。

 

 

 

 

「そろそろ警察が動きだしますね。」
「そうさねぇ・・・。普段能天気に仕事してるくせに、こういうときだけ速いんさ。」
「・・・それが普通なんじゃないんですか?」
お互い銃はホルダーの中に閉まってある。もとから出してすらいなかったけど。


「それじゃあ、LAVI。また今度。」
「おう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・」
「・・・・・・」
嘘だろ?思わずそう嘆きたくなった。

 

 

 

 

 

「こんなとこで、何してるんですか?先輩。」
「そっくりそのまま、返すさ、後輩。」
横で、俺の悪友が、そいつの横では俺の仲間が、なんだかわけの分からない顔をして、こちらを見比べていた。

 

 

 

 

 

ああ、

確か、

間違いでなければ、

ここは俺の学校のはずだよな?

 

END (08.07.21)